東北な温泉

藤七温泉


藤七温泉・彩雲荘

藤七温泉・彩雲荘から見える岩手山藤七温泉・彩雲荘 - 施設の外観 〒028-7302 岩手県八幡平市松尾寄木北の又 TEL.0195-78-3962

入浴 600円
入浴、食事、売店、宿泊
男性(内湯2、露天1)、女性(内湯1、露天1)、混浴露天1 シャンプー・セッケンなし
標高:約1400m

 10月、八幡平山頂の手前、海抜1400mの東北最高地の温泉といわれる宿「藤七温泉・彩雲荘」にやって来ました。下界の松川温泉から、ひとけの全く無い樹海ラインを上って参りますと、八幡平の山頂付近を走るアスピーテラインと交わる少し手前に、この藤七温泉がポツンと。辺りは山、山、山の秘境中の秘境で、この旅館は砂漠のオアシスのような、とっても有り難い存在になっているのです。

 右写真の建物の手前に小さく人影が写っていますが、そこが混浴露天風呂。左写真は樹海ラインから見える、見事なまでのコントラストの岩手山なのです。
 中に入ると左に「男女別の内湯と露天風呂」、右の別棟に「男性大浴場と(前述の)混浴露天風呂」がある構造。今回は左へGO。

 そのひなびた浴室には、真ん中に細長い内湯があり、窓の外にまばゆいばかりの露天風呂がデーンと。早速、目の前の内湯から浸かってみれば、それはふんだんに注がれる白く濁った硫黄泉で、ちょっとヌルッとする肌触りがあり、白いツブツブの湯ノ花が舞うもの。ちょっと暗いこともあり、なにか妖しさが漂う、お風呂のようにも。うー、排水部が一箇所の穴だけなので滞留するお湯が多く、流れが無いのが少し残念だと。

 目の前で「あ~、う~」と唸りを発しながら入浴していたお爺ちゃんが「今日は白い湯、時には黒いこともある」と、聞いてもいないのに教えてくれました。北上市から月に一度来ているそうで「あ~、いい湯だ」としきりに‥。

 待ちに待った外の露天風呂に出てみると、うぉー、そこからの景色が絶景なんです。写真のおじさんの向こうに、かすかに見えているのが岩手山。お風呂の方は、荒波が立つくらいドバドバと注がれる様が豪快で、後は圧倒されて何もかもが吹き飛び、言うこと無しの最高の気分でございました。こりゃ泉質のゴタクなんぞも、忘れてしまいまするな~。

 あと、この露天風呂は下部にある駐車場から丸見えなんですが、壁を造ると景色が損なわれるし、仕方ないのです。どうしても見たければ見てください、この球体美(のお腹)を!

泉質:単純硫黄泉(硫化水素型) 低張性酸性高温泉 源泉:藤七温泉(第3号泉) 87.0℃ pH3.7

ナトリウム 1, 塩素 1, チオ硫酸 0.1, 遊離硫化水素 4.2(分析:平成28年)tsubutsubu(加水は多いのでしょう)


※今では屋外に広い露天風呂が作られているもよう。
藤七温泉・彩雲荘 - 内湯藤七温泉・彩雲荘 - 露天風呂1
藤七温泉・彩雲荘 - 露天風呂2

藤七温泉・彩雲荘 - 施設の食堂・メニュー 藤七温泉の食堂このurl

 入浴後、お腹が空いたので食堂で(数少ないメニューに迷いに迷い)「たぬきそば」をば頂きました。やはり山荘の料理なので、とても質素。今の都会の生活がなんとも贅沢だったことに気がついて、ちょっと反省というか、郷愁も。

 この先、樹海ラインを少し上ったアスピーテラインとの合流地点には、八幡平山頂レストハウス(売店、食堂、トイレ)があり、そこから山頂に歩いて行けたりするのですが、好日のアスピーテラインは渋滞が激しくて。山の道路は一本道、もうどうすることも出来ないのです。

※その後、裏に野性的な露天風呂が数多く造られたようですね~。
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