五勝手屋羊羹

（北海道）

　五勝手屋羊羹（ごかってやようかん）は、北海道は江差町の名物羊羹である。見たことも聞いたことも無かったのだが、そのレトロな雰囲気の赤い筒に入った姿にひかれて、食べてみたくなったのだ。

　そうそう、この丸い筒を見ると、昔よく食べた明治マーブルチョコレートを思い出してしまうな～。‥今もほそぼそとあるようだから、ご心配なく～。

　この羊羹は、筒の上面のフタをとって反対側の底を押し上げると、ニョキニョキッと羊羹が出てくる仕組み。して、その羊羹の先端には、なぜかザラメ（砂糖）が大量にかけてあっての～。で、筒に〝何気なく〟くっ付いている糸で切って食べる仕様らしいが、とりあえずそのまま、かぶりつきたくなるのが人情ではないか～。

　で、そのままかぶりついてみると、うん、こりゃ旨いな～。なんか、あずき系ようかんとは一味違う味わいだ。そうか、金時豆の味なんだな～。こりゃ意外といける。

　二本目を正式に、いや、やっぱり勝手に食べてみる。まず上フタを開けるとザラメが容赦なくこぼれるので、予め用意した皿の上にこぼす。次にニョキニョキッと押し出して、糸で切って先程の皿に落とす。これで皿のザラメが羊羹にくっ付いて、いい感じに。うん、なかなか楽しくておいしいぞ～。ちなみに、この糸で切る方式は、東京の業者が特許を取っているそうで。‥大人ってイヤらすいのである。