澤鹿と小男鹿

（徳島）

　徳島の名物に「澤鹿さわしか」がある、というメールを頂いた。調べてみると、澤鹿にそっくりな、小男鹿さおしかというお菓子もあるではないか。どうみても元々は同じ物のように見える。うーん、大人の事情でもあったのだろうか。

　どうやら、いざこざの末、結果的には小男鹿の方が有名になり、売れてもいるようなのである。でも、目の前にあったのは澤鹿の方だったのよね～。そういうことって、往々にしてあるよね～。

　一見、蒸しパン系の姿かたちのお菓子で、匂いがほんの少しだけある感じ。その匂いが何なのか、インスピレーションが湧いてこない。で、観察してみると、紫色の生地に、小豆の粒が丸々散りばめてある。食べてみると、蒸しパンでもなく、カステラでもなく、独特な風味と舌触りあり。この独特な風味は、原材料からすると山芋のように思われるね。

　私の感覚では、全然姿が違うのだが名古屋の「ういろう」にも似た味わいを感じる。うまいような、そうでもないような、人それぞれに感じ方が違う、そんなお菓子であるように思う。んー、ちょっと値が張るのは、なぜなのだ。