東北を行け
観光突進レポート

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~ 鬼首・地獄めぐり ~


片山地獄

宮城県大崎市鳴子町鬼首字荒雄岳2-5


 11月、もうすぐ日が暮れそうな晩秋の夕方、何を血迷ったのか地獄に行ってみたくなりましてね~。

 鬼首の吹上キャンプ場から、鬼首地熱発電所(電源開発)へ続く坂道を行くと、上り始めてすぐに砂利道になりますが、比較的広い道なので思ったよりも楽に走れました。で、しばらくするとなぜかセンターライン付きの舗装道路に一変。「えっ、なぜだー!」と心で叫びながら突進いたしますと、その道はかなーり奥の発電所の手前まで続き、最後の一息はとっても細い道に変ってしまいますが、それでも舗装道路が続いておりました。

 かつてここには(明治18年~昭和28年まで)、硫黄鉱山があり、最盛時には800人もの人々が硫黄の精錬を行っていたそうです。今の寂しさからはとても想像できない光景があったんだなーと感慨深く。ちなみに、ここで発電した電気は鳴子地区を中心とした地域に供給されているそうですね~。

 本題の片山地獄ですが、それらは地熱発電所の敷地の中にあり、一般人は普通は入れません。でもネットの中には、片山地獄近辺の野湯に入った人たちの体験記がたくさんあるので、彼らはツワモノぞろいだな~と驚嘆するばかりです。

 えーと、発電所の前には駐車場があり、所内に一般人の入れるPRセンターがあるので、そこまでは誰でも入って行けるようですね。トイレがあるので、山中で〝もよおした〟時にも役立ちそうです。

 見れば、発電所敷地内には湯煙がもうもうと立ち上る所があったり、流れている川は明らかに硫黄泉そのものだったり、温泉好きにはたまらない聖地なのだと。どうせなら発電所内を開放し、温泉に入ってもらったり、地熱のオンドル昼寝をしてもらったりすれば、最高の観光地になると思うんですけど。まあでも危険なので、そうもいかないのでしょう。

 暗くなってきたので、ここを後にし、またも懲りもせず荒湯地獄へ。

荒湯地獄

このurl
宮城県大崎市鳴子町鬼首
 少し東にある荒湯地獄に来てみると、道路脇に荒涼とした広場があり、そこに車が止められそうになっていたので、ここが荒湯地獄かな~と分かる感じでした。まあ、看板などは当然ありませんので。

 車を降り奥に向かって歩いて行けば、そこは谷状の地形の底が平地になっており、辺りはやはり白っぽい荒涼とした景色。で、そこいらじゅう、あちこちで硫黄の煙が立ち上っているのです。

 その一つの穴に近づいてみたら、周りが黄色に変色し、また硫黄の匂いがものすごいのです。ここは谷状になっているので、空気より少々重い硫化水素が溜まりやすく、大変大変危険です。ここに長くいると、毒ガスでやられそうですぞ~。

あと、どの程度危険かというと、
濃度
(ppm)
作用
1,000~2,000 即死
600 約1時間で致命的中毒
200~300 約1時間で急性中毒
100~200 症状:臭覚麻痺
50~100 症状:気道刺激、結膜炎
10 労働安全衛生法規制値(許容限界濃度)
3 不快臭
0.03 臭いの感知の限界度
※注目したいのは、濃くなると匂わなくなること。

 その先、奥の方に行けば野湯スポットもありそうですが、暗くなってきたし、夕飯の時間なので(良い子は)退散致しましょう。この先に行くには硫黄探知機が必要ですね、生きて帰りたいなら。


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©東北を行け0411 , 17rw , Update:2024/09/17