東北を行け
観光突進レポート

観光Top宮城の観光

蕪栗沼

(大崎市、冬の渡り鳥観察地)
宮城県大崎市田尻蕪栗字大沼 TEL.0229-39-1115
渡り鳥飛来地、寝ぐら入り

 11月末、渡り鳥の飛来地で、最近ラムサール条約に登録された湿地「蕪栗沼(かぶくりぬま)」にやって参りました。

 辺りは一面、広大な田んぼで、その沼は小さな小山田川の河川敷の一部。なので大体は堤防で囲まれ、一般道からも民家からも見えなく、更に天敵(キツネなど)のいる山や林からも遠いという、野鳥達の絶好の隠れ家になっているのです。

 ラムサール条約登録以降、にわかに脚光を浴び、朝の「渡り鳥の一斉飛び立ち」が有名になり、ツアー的なイベントも催され。が、わたくしも皆さんと同様、朝に弱く、見学したくてもそう簡単にはいかなく。

 しかし、一斉に飛び立たなくても、夕方になると、ほぼ同時刻にガンやカモや白鳥達が飛んでくるに違いない、と妄想をめぐらせ(いや実際夕方飛んでいるのをよく見かけた)、夕方に突進してみたのです。‥あとで知ったところによると、それは「寝ぐら入り」というんだそうですね。

 あいにくの小雨の中(撮影に不向き)、今日の日没は16:20ですが、天気が悪いので16:00ぐらいかなーと予測して、15:00過ぎに北側駐車場に来てみると、人っ子一人おりませぬ。(‥後でオジサン一人来たる)。

 土手に上って沼(白鳥遊水地)を見渡せば、土手のすぐ下にいた野鳥達が驚いてバタバタと飛び立ち、遠くには沼の中心部に残った野鳥達がチラホラといるだけなのです。堤防に沿って池の中心に向って歩いてみたら、白鳥は遠くに泳ぎ去り、ガンやカモはサッと飛び立ってしまいます。そうなんです、嫌がっているのです。餌付けに慣れた渡り鳥とは違い、ここにいるのは野生そのままの渡り鳥なのですね。なので、そく退却、駐車場からの観察に致しましょう。
 だいたい15:30になると、いよいよショータイムの始まり~。クワッ、クワッ、クワッの泣き声と共に、編隊を組んだガンやカモが四方の空から押し寄せ始め。次第に空がゴマをまぶしたようになり、とんでもない様相へ。それは今までに見たことも、感じたこともない世界。

 更に圧巻だったのは、少し静かになった頃に、何かに驚いたらしく急に騒然となって、野鳥達が一斉に飛び立ったのです。一瞬、沼の上に黒い雲が湧き上がったかのようになり、その後チリヂリのゴマ粒に変化致しました。あまりの光景に我を忘れ、一瞬撮影も忘れ。ふ~、これ以上、言葉では表現できませぬ。

 ここは凄い、世界に誇れる蕪栗沼です。誰にも教えず、そっとしておきたいものですが。

p.s.
 今日は北側の駐車場に入りました。北側から県道237を来ると堤防が見えてくるので、その堤防を走るように行くと目印(写真参照)の建物があるので、あとはそれに向って進むとよいです。現地で道を尋ねても目標となるものが無く、言葉では説明できないと思いますよ。

蕪栗沼の夕暮れ




宿泊は大崎市のホテル旅館一覧
©東北を行け0811 , 17rw , Update:2024/09/17