吉野葛
/ 奈良県の名物お土産奈良県吉野地域
聖徳太子の愛犬と伝わり、王寺町の観光・広報大使のゆるキャラとして人気の「雪丸」と、1882(明治15)年創業の吉野葛(くず)の老舗・吉田屋(下市町阿知賀)のコラボレーションで、2019年に誕生した「雪丸の葛餅」。雪丸の顔を描いた限定パッケージも可愛く、お土産に大人気。
「大崎の 荒磯(ありそ)の渡り 延(は)ふ葛の 行方(ゆくへ)も無くや 恋ひ渡りなむ」
大崎の荒磯にある渡し場に生え広がるクズのつるのように、行く末も分からないまま、私はあなたを思い続けるのでしょうか…。つるがどの方向に、どこまで伸びていくのか分からない様を、自分の恋心に例えているのでしょう。大崎とは現在の海南市下津町の大崎のことです。 (県立紀伊風土記の丘、松下太)
クズはマメ科のつる草で、荒れ地や川原などによく生え、長いつるを伸ばして一面に生え広がります。鉄道の線路沿いに生えると、電柱などに巻きついて送電に支障をきたしたり、太陽光発電の施設ではパネルを覆ってしまい発電効率を下げたりと、かなり厄介者扱いされています。装飾用に外国へ持ち出されたクズはグリーンモンスターと呼ばれ、現地でまん延し、恐れられているそうです。