名物に旨いものあり
越乃寒梅
Content
越乃寒梅 特別本醸造 別選
全国名物新潟 / クチコミ
石本酒造株式会社
新潟市江南区北山847-1

:米、米こうじ、醸造アルコール


精米歩合55%、アルコール分16.0度以上17.0度未満、720ml

製造後2ヶ月経過

越乃寒梅

(新潟)

 酒といえば日本酒。日本酒といえば越乃寒梅(こしのかんばい)。そう、日本酒の王様といえば越乃寒梅と相場は決まっている。通のみなさんはどう言うか分からないが、我々一般人の常識なのである。‥と、日本酒を知らない自分の中では出来上がっていた。

 昔は見たこともない幻の酒だったが、現代のこのご時世、日本酒離れが進んだせいか、意外と身近に、たまにではあるが見かけるようになったもの。更に都合の良いことに、ネット社会では簡単に手に入る。そう、自分もそうやって手に入れたのだった。

 越乃寒梅の種類には、白ラベル(普通酒)、別撰(特別本醸造)、無垢(特別純米酒)、特撰(吟醸酒)、金無垢(純米吟醸酒)、超特撰(大吟醸酒)、特醸酒(大吟醸酒)があるようだが、その中の下から二番目、別撰(特別本醸造)を買ってみた。‥いや、知らずに買ったら、そうなっていた。

メモ)
 ちなみに、現在では手に入らないことで有名な酒が沢山ある。それらは小さな酒屋で量が多く造られず、それゆえ取り合いになるのではと。また、ネット時代で、なんでも遠くまで聞こえてしまうようになったしね~。



 瓶のフタを開け、いちおう匂いをかいでみると、刺激臭の少ない柔らかい日本酒の匂いがする。色は、概ね無色透明だ。で、一口飲んでみると、む、なんじゃこりゃ。独特の風味があるわけではなく、かなりの透明な味わいだ。まあ一瞬だが辛味が舌にまとわりついてくる感じも。が、総じて凄く飲みやすく、スルスルッと喉の奥に流れて行く。「上善水の如し」という酒もあったが、そんなピュアな感覚の酒なのだな~、これが。

 ド素人の私には「なんでこれが‥」と初めは思ったが、さかなをつまみながら飲むと、これが一気に花開き、両者が絶妙なバランスを保ちながら優雅にバレエを踊る、そんな光景が口の中に浮かんだ気がした。うん、これは白ワインよりも和食に合う。こりゃ旨い。日本酒とは、こういう酒だったんだなー。ご飯も旨く感じるぞな~。

メモ)
 新潟県は、高級酒(特定名称酒に分類される本醸造や純米酒、吟醸酒など)の出荷量が全国一で、また1人あたりの清酒(日本酒全て)の消費量も全国一なのである(2017年資料)。それに加え、日本で唯一の日本酒の学校「新潟清酒学校」まであるのだぞよ。
寿司屋の粉末茶に意味がある)このurl
 それから、寿司屋では本茶(煎茶・玉露)ではなく、粉末茶を使用しているところが多いそう。それは、粉末茶は「香りが少なく、味があっさりしている」ので、魚の味わいの邪魔をしないからだと。また、寿司の食間に摂取すると、魚の脂や臭みを流してくれるから、次の魚が美味しく食べられるよう(*1)。ハイ、そういうふうにNHK(チコちゃんに叱られる!)で解説されておった。

 というわけで、この越乃寒梅と似たところがあるのだよ。

*1)
カテキンが脂を洗い流し、更には消臭・抗菌効果をもたらす。
©名物に旨いものあり0904 , 24rw , Update:2024/10/15