東北な温泉
温泉突進レポート

宗川旅館(五色温泉)



〒992-1331 山形県米沢市板谷498 TEL.0238-34-2510

入浴 600円
入浴、宿泊
日帰りは外にある露天風呂のみ
男女別(内湯1、露天1)
シャンプー・セッケンなし

標高 約800m

※2020.11末、閉鎖となったもよう
※2023.10、温浴施設付きキャンプ場としてリニューアル

 5月、吾妻山の北の山腹、福島県だと思って来ると実は山形県だった、その眺めの良い秘湯の一軒宿「五色温泉・宗川旅館(そうかわりょかん)」にやって来ました。と、どうも昔はスキー場もやっていたらしく、宿の建物が秘湯には似つかわしくない程たくさん建っていて、え(?)、と。

 道中、宿の少し手前で、道の真ん中にいるサルの小団と出くわしまして。で、ソロソロッと近づいて行くと、道の脇で私を世にも恐ろしい怖い顔で睨むではありませぬか~。そう、歯を見せて「キーッ!」ってな感じで、サルといえども侮れないその怖さ~。かかって来たらどうしようと思いながら、ソロソロッと立ち去った次第でありましてね~。
 さて宿に着き「ありゃ入口はどこだ~?」と見回せば、ちゃんと案内板があり、奥の本館らしき所で受付を。と、どうやら日帰りは露天風呂だけで、その露天風呂は館内を通って行くのではなく、玄関の外の正面の土手の上にある、とってもワイルドな木造の浴場がそれなのであります。

 で、昔の木造学校の渡り廊下のような木塀で囲まれた廊下を行くと、その一番奥にやっぱり木塀空間の浴室があり、その中には木枠の湯船が静かに横たわり「寂しかった、待っていたぞ~」と言うかのよう。

 それで、野天風呂にでも入る思いで、不安な気持ちを抱えつつ脱衣し浸かってみると、お湯は無色透明で、匂いの無いサッパリ系のもの。で、トロトロと注いだ後のお湯のオーバーフローは見えず、浴槽のどこからか漏れ出す方式の掛け流しのお風呂なんだと思われます。

 んーと、お風呂からの眺めはとても良いものですが、景色の良い所ばかり走って来たもので、それに慣れてしまった自分がおり。まあここは、この静けさと寂しさと風の音などなどを、じっくり楽しんだらいいんじゃな~い、と察します。

泉質:ナトリウム-炭酸水素塩泉 低張性弱アルカリ性高温泉 源泉:4号源泉 48.9℃ pH8.2

ナトリウム 327, 炭酸水素 676



メモ)
 板倉勝宣の「五色温泉スキー日記」をたまたま読みました。と、それはまぎれもなくこの五色温泉の話で、時代背景は書いてありませんが、発行は1930(昭和5)年のもの。やはり当時も温泉宿をやっており、西洋人のスキーヤーも多く訪れる有名宿、有名スキー場所(スキー場ではない)、として描かれておりました。

 まあ、よく考えてみれば汽車であんな山奥まで行ける所は、当時、そうは無いものと思われ、昭和初期の数少ないスキーヤーの貴重な場所だったのでしょうと。

宿泊は米沢ホテル一覧
©東北な温泉0405 , 19rw , Update:2024/09/17