東北な温泉
温泉突進レポート

百目鬼温泉

(山形市)
〒990-2361 山形県山形市百目鬼42-1 TEL.023-645-9033

入浴 350円
入浴、休憩(広間別途)、売店、持込自由
男女別(内湯1、露天1)
シャンプー・セッケンあり

 4月、蔵王連峰からまっすぐ西へ下りてきた山形盆地のド真ん中、辺りは田んぼ以外何も無しの「え、こんなところに?」と思える日帰り温泉「百目鬼温泉(どめきおんせん)」にやって来ました。まあちょっと先に、山形市の西部工業団地がありますけどね~。

 この百目鬼の地名は何とも妙な名称ですが、川のどよめきが訛り、それを漢字に変えたあて字なのだそうです。んー、こんな「鬼」の文字を使うなんて、もっと他にも理由があったんじゃないの~と疑い。でしたら「百目喜」の方がいいんじゃな~い、とか~。
 館内に入ると、待合室のような雰囲気の休み処と売店があり、脇のふすまの奥に有料の広間がある構造。‥有料なのでのぞけませぬ、受付から丸見えでして。

 次、奥の浴場に向かってみたら、まず中くらいの広さの脱衣所があり、ふむ? 脱衣棚の上には見慣れない菅笠(すげがさ)が置いてあるぞ~と。さすが山形、花笠祭りを連想してしまいますね~。これはきっと、雨や雪の露天風呂で使うのでしょう、おそらく。

 その先、浴室に入ってみれば、そこには四角い内湯があり、大きなガラス窓の外には岩造りの露天風呂が。まず最初にその露天風呂に出てみると、これが何とも奇麗な白っぽい緑色のお湯で、湯船の縁からはそれらが大量に、惜しみなくオーバーフローして行くのです。

 浸かってみると、それは甘いような香りと鉄の香りが混在し、目をつむると一瞬でファンタジーの世界に連れて行かれそうな、なんとも気持ちの良いお湯なのです。肌触りですが、これが気泡が体に付いたせいか、少しスベスベするように感じましたが、成分にカルシウムが多いため、通常はキシキシする肌触りなのだと思われますね~。

 ‥この時季(4月)の山形は平地を吹き抜ける風がまだ冷たく、熱いお湯の中から冷却装置としてピョコンと飛び出した頭が、この上ない夢心地、もう死ぬまで出られません。

 あと、高張性のお湯なので「3分以内で入浴」と掲示してありましたが、かなり長い間、浴場にいるお爺ちゃんがおりまして。んー、たぶん、私なんかより丈夫なんだと思いますけど。

泉質:ナトリウム-塩化物泉 高張性中性高温泉 源泉:百目鬼温泉 56.9℃ pH7.6 500L/M 350m掘削

ナトリウム 3667, カルシウム 698, 塩素 6381, 硫酸 307(平成16年5月分析)



メモ)
 ある日、斎藤茂吉の「最上川」を読んでいましたら「ドメキ(百目木)」という文字が出てきまして。で、もしやと思って調べてみましたら、それはどうも大江町左沢(バス停もあり)にある地名のようなのです。

 更にネットで検索してみますと、あるある同じ地名(百目木)が宮城県などにも沢山。さらには人名の苗字にも。ふーんと思うも、分らなくなった百目鬼と百目木の関係でしてね~。

 その後、轟(とどろき)を「どめき」と読む地名を発見し、もしや轟音を発する所が近くにあったということなのかな~と。

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©東北な温泉0704 , 17rw , Update:2024/09/17