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温泉と放射線について


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日本の放射能泉と世界と福島の放射線を比較

 温泉と放射線について、世界の主な高い自然放射線の地と、3.11事故後の東北各地、そして日本の放射能温泉の数値を比較してみました。
放射能グラフ

 温泉地でも結構な数値になっていますが、それは温泉地の中でも特別な場所の数値であり、温泉地にいる間、四六時中あびるものではありません。仙台市、福島市、福島・双葉郡の数値は、2011.6.6(文科省発表)のものです。
 ちなみに放射能温泉は、ホルミシス効果(生物に対して通常は有害な作用をするが、微量であれば逆に良い作用をもたらす生理的刺激作用)があるとされています。

ガラパリ(ブラジル)は、黒い砂が腰痛やリウマチに効くとの評判の有名な療養地。
玉川温泉は高いところで15μSv/h(マイクロシーベルト)もあるそうです。と、玉川温泉の浴室は、0.30~0.50μSv/h。
福島原発の事故後、ロシアは「日本への渡航禁止措置」をとりましたが、モスクワの放射線量の方が東京よりも多いことが分り、すぐに解除(東京は)した事件も記憶に新しいです。

メモ)
 放射線量の測定方法には基準が無く、測定の位置やメーカー毎の機器により、測定結果にかなりのバラツキがあるようです。地面で計った場合と、地面から1m上で計ったときでは、段違いの差が出るようですね。また、もとから日本に設置されている測定装置は、外国から飛んでくる放射能を計るための物なので、ビルの屋上とか高い位置に置かれているようです。なので地面に降り積もった放射能を計る装置としては、使い物になりません。

 それから、ICRP(国際放射線防護委員会)の提案では、通常の限界線量は1mSv/年(1000μSv÷365日÷24h = 0.11μSv/h)まで。今回の文部科学省の学校運営基準(ICRPも緊急時はこれでよいとした)20mSv/年は、上記の20倍なので、0.11×20 = 2.2マイクロシーベルト/hとなっています。上記表でいうと、モスクワ以上が「通常ではない」ということになります。

 2011.6.9

p.s.
 ‥と分かった風なことを書いてしまいましたが、そもそも温泉で言われるラドンは、今回の事故の放射能とは別物なのだと。温泉で言われるラドンは「α線」というもので「体内へ入ったラドンの50%は30分で消え、約2時間もたてばほとんどのラドンが尿などから排出される」ということでした。
参考:放射能泉である「ラジウム温泉」はなぜ安全なのか(リンク先が消えたみたいなので、リンクを削除)

 ‥と、いろいろ言われておりますが、未だ分かっていないことが多いのが現状だと、みなさんも私も察するところ。これらの情報は信じ込むのはやめて、参考にするのが良いのかも知れませんね~。
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