東北を行け
観光突進レポート

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もぐらんぴあ

(久慈市の小さな水族館)
※震災後、2016年に元の場所に再建、内容は変わっているものと‥
〒028-7800 岩手県久慈市侍浜町字麦生1-43-7 TEL.0194-75-3551
入館料 700円(石油文化ホールは無料)、隣りに食堂もあり

 10月、水族館を探して三陸へ。

 と、三陸海岸はリアス式海岸が続くことで世界的に有名ですが、何故だかちゃんとした水族館がなく、チョロの水族館モドキしか無いのです。まあそれでも、あることはあったぞ~と、この「もぐらんぴあ」へ突進いたしまして。

 そこは久慈湾北部の「え!?」と思える寂しそうな所にポツンとありましてね~。いや、遠くから来た人(自分)にはそう見えただけなのかも。と、そこは岩山の下にある小さな建物ですが、施設はその岩山をくりぬいて造ってあり、中に入ると奥へ奥へと(少しだけ)続いているのでありました。

 受付で愛想の良いお嬢さんとやり取りし、奥に進みますと、地下石油備蓄基地の説明が自動的に始まります。これ必須なのでさけられませぬ。ふむ、どうも、この辺りの地下は硬い花崗岩で構成され、岩をくりぬいて造る地下タンクにうってつけなのだそうな。で、岩盤がそのままタンクになり、その岩盤に水をしみ込ませておくと、分離作用で石油が漏れないそうなんです。ふう~。
 さて、そのまた奥に進みましたら、やっと水族館に到着。見れば小さな水槽が程よい数で並んでおりまして、それが奥へと続いている様子。どうやら、サンゴ礁の海をテーマにしているようで、小さな施設ながらも、他所では見かけない魚達でいっぱいなのですぞ~。

 で、がっかり水族館かと思えばさにあらず、思いのほか感激し、中でも2つの魚に釘付けに。

イエローヘッド・ジョーフィッシュ
(カリブの海)体長8cmくらい

 この魚は名前の通り、黄色い頭と白い体の持ち主の、ひょろ長い魚。で、普段は地面のサンゴの砂を掘り返すことを生業にして暮らしています。もうそこらじゅう、アリ地獄のように穴ボコだらけにし、水槽の表側半分が彼の縄張りであり、支配しているのであります。

 彼は普通の魚とは違い、立っている姿が通常の姿勢。人がいない時は穴掘りに夢中で、せっせと穴の底からサンゴ粒を取り出し、穴の外へポイッ。他の魚が近づけば、鬼の形相で噛み付いたりして穴を守ります。

 水槽に人が近付くと、小石の影に隠れ、こっちをうかがうようにじっと。それがどう見ても魚の隠れ方ではなく、人間の隠れ方(姿)なのです。人が去るとまた、例の作業をせっせと始めますね。

 サンゴ山の裏側をのぞくと、ちょっと小さめのお仲間が2匹、こっちを伺っており。

 わたくしの文章で分かって貰えたでしょうか。彼の行動があまりにも面白すぎて、しばらく見入ってしまいました。欲しい‥、この水槽。

p.s.
 その後しばらくして、似たような日本の魚がちまたで話題に。その名も「ちんあなご」。
グローブ・フィッシュ
(オーストラリアの海、たぶん)体長5cmくらい

 その隣りにあった水槽には、目をパチクリとさせた、まるでハムスターのようで、ハリセンボンのようなお魚がおりました。

 人が近づくと壁の方に頭を向けてしまうのが残念。彼は泳ぎ疲れると、急にスイッチが切れたようにピタッと動かなくなり、そのまま物体と化してフワフワと底に沈み、眠り込むのでした。‥これが一緒に見ていた地元の子供達に、大人気でしてね~。


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©東北を行け0810 , 18rw , Update:2024/09/17