東北な温泉
温泉突進レポート

喜至楼

(瀬見温泉)
〒999-6211 山形県最上郡最上町大字大堀988 TEL.0233-42-2011

入浴 500円
入浴、休憩、宿泊、湯治
男女別(内湯1)、混浴内湯2
宿泊用・男女別(内湯1)、貸切4
シャンプー・セッケンあり

 5月、鳴子からR47を山形側に車で入ることしばし、まもなく新庄市に入ろうかという手前にある瀬見温泉の大御所、その名も嬉しさ漂う「喜至楼(きしろう)」にやって参りました。

 道中、小国川を渡り温泉街に入ると、突然、豪快にひなびた大きな喜至楼の建物が、人々を圧倒するかのように現れるのです。それは広い敷地に、お宝級の建築物がデンデンと立ち並び、敷地内(たぶん)には神社や飲泉所なども設けられてありますぞ。

 えーと、余談ですがここの専用駐車場は宿の前ではなく、少し離れた高台の上にありましたよ。
 駐車場から下りてきて、最初にある別館(上写真右)に入館して声をかけると、女将さん(?)が「日帰り入浴は本館の方になっております」と神妙な面持ちでおっしゃいます。しかたなく坂道を下って本館へ。すると「あれ、またお会いしましたねぇ」と、さっきの女将さんが笑顔でお出迎え。う゛~、顔を引きつらせながら「ど、どうも‥」と応えるのが精一杯でして。どうやら、ひょうきんな女将さんなんですね~。

 一息ため息を付いて自分を取り戻した後、落ち着いて館内を見渡してビックリ。これが、レトロというか、重要文化財的というか、タイムスリップというか。とにかく昔の良い風合いの空気がそこに静かに流れておりまして。聞くとそれらは、明治元年に造られたものらしく。また、脱衣所にあった熊と金太郎の細工も、なかなかよろしですのよ。

 外観も素晴らしいですが、館内も見事なものばかり。明治や大正の時代って、なんともスケールがデカイというか、贅沢というか。ここに来るとそんな時代を少しだけ感じられるのです。昔というと貧しいイメージですが、贅沢な時代(特に大正なんか)もあったんですよね~。

 いつまでも残したい、宝の宿ですね、ここは~。





ローマ風呂、内湯、岩風呂の順
 日帰り用浴場は3つあり、写真の上と下の2つは熱くて入れず、真ん中のお風呂にて入浴。

 その男性内湯は、灰色っぽい緑色に濁ったお湯が張られてあり、浸かってみると少し温泉の匂いがし、肌触りがツルンツルンとするお湯なのです。それはアルカリ系のスベスベとは違い、気泡が多く含むことが要因のツルンツルン感のように思いました。勿論掛け流しのお湯ですね。

 浴槽の縁は角が丸く造られていおり、枕にすると丁度いい具合。足を反対側の縁に乗せると、寝湯状態に早変わりでして。とても気持ちの良いお湯に満足し、しばらく寝湯状態でプカプカを楽しませて頂きました。こんな良い所なのに(しかもGW)、誰もいないのがとても不思議ですね。

 んー、水回りさえ新しくすれば、もっと繁盛するようにも。

泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉 低張性弱アルカリ性高温泉 源泉:喜至楼 69.5℃ pH7.8

ナトリウム 499, カルシウム 151, 塩素 525, 硫酸 613(分析:昭和55年)

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©東北な温泉0305 , 17rw , Update:2024/09/17