中に入ると、玄関正面の部屋からこちらをうかがっているお爺ちゃんがいたので声をかけると、そのお方は湯治に来ているただのお客さんのようでして、あれ~。どうも受付は土手の上の、別の建物にあるようなのです。
はい、受付らしき所に向かってみると、ひょいと出てきた女将さんが少し困り顔で、
うちは 混浴 なんですよ~!
と‥。ガーン! その一撃に、一緒に来たマネージャーが凍りつき、自分もあ然。し~~~ん。その妙な静けさを振り払うように、元気良く「入浴致します」と発してしまった私なのです。
さて、下の建物に戻り、縁側を進み浴場へ。と、その建物には個室の部屋がずらっと並び、湯治のお客さんが各々くつろいでいる様子。誰も居ないものと思って来たもので、お客さんが結構居るのに、ちょっと驚きまして‥。その奥へ更に進むと外れに浴室があり、2つのドアのうち片方は準備中の札が掛けてあり、それはもともと女湯のようで、今は沸かしていないようですね。
もう一つの運用中らしいドアを開けて中へ。はい、そこはすぐに小さな脱衣所で、服を脱ぎ、恐る恐る浴室のドアを開け突入せり。んー、そこにあるのは、薄茶色に濁ったお湯をドヨヨンとたたえる小さな湯船‥。おや、湯船の上には、ちゃんと風景画も~。一応注ぎ口はありますが、お湯が注がれる気配もなく、どうしたものか~。ここまで来て帰るのもなんだな~と、頑張って浸かってみると、それは結構熱く、意外にきつい浴感のお湯なのでございました。その他、思考停止。
うにゃー、このお風呂での混浴はきびしいものがありまするな~(ここに到着した時、ちょうど2人のおばさんが出て行ったのが脳裏に浮かび‥)。ふう、誰も居なくてよかった~。‥その後少しして、若いお兄さんが1人、普通に入って来たんですよね~。おぬし、意外とやるの~。
泉質:井戸水(2004年宮城県調査による) |
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