東北な温泉
温泉突進レポート

須川高原温泉

(須川温泉)


〒021-0101 岩手県一関市厳美町祭畤山 国有林内46林班ト TEL.0191-23-9337~8

入浴 700円
入浴、休憩(別途料金)、食事、宿泊
男女別(内湯2、露天風呂1、湯治部内湯1)、ふかし湯
シャンプー・セッケンあり

標高 約1126m

 8月、岩手・宮城・秋田の三県にまたがる須川岳(宮城:栗駒山、秋田:大日岳という)の上部にあり、その山頂への登山口にある岩手の名湯「須川温泉」にやって来ました。冬は屋根まで雪で埋まるそうで、春から秋までの半年間しか営業できない、貴重な温泉なのです。そんな須川温泉には、登山客と観光客と日帰り温泉客が立ち寄り、平日でも沢山の人々でゴッタ返しておりました。

 施設は、表から見るとそれほど大きくないように見えますが、主棟の後ろにも増築した建物等が連なり、結構大きな施設になっております。また、裏庭に大きな温水プールもあったりして、意表を突かれて「えっ」と驚きましたです。あと、施設脇の登山口を少し登ると、源泉が豪快に噴き出す所(大釜)があり、だいたいそこが一般観光客の見所に。更にその先へ登りますと、ふかし湯(ゴザと毛布を持参)という「極楽の地」も待っているのでありますね。
(宿泊)
 お風呂は、千人風呂といわれる内湯大浴場と、自炊棟の湯と、大露天風呂の3つがあり、まずは明るいうちに外の大露天風呂へ。そこはゲタに履き替えてカランコロンと行った隣りの建物がそれで、中に入ってみると、ちゃんとオジサンが番をしているのでした。そうか、日帰りのお客さんが、こちらに直接来てもよいようになっているのですね。‥ゲタなので暗黙のうちに宿泊客と認定されたみたい。

 ワクワクしつつ脱衣所から露天風呂に出てみると、うぉー、なんだかすごいぞ~。天気の悪い今日は、吹きすさぶ風と雨と硫黄泉の湯煙りが絡み合い、あたりが全く見えないのです。天気と同じように顔を曇らせ、しかめっ面をしながらお湯に浸かってしまいますの~。が、だんだん体が温まると、自然にしかめっ面もほがらかに。‥天国と地獄、ここにありですなー。荒れ狂う大自然の中、素っ裸のカ弱いサル、お湯に浸かるの巻~。

 やがて一風が吹き、一瞬、湯煙りが晴れると、なんと向こう岸に2人のオジサンがいらっしゃるではありませぬか~。またその背後の岩山から木の樋で、ザザザーッと大量のお湯が注がれているのが見えて来て「へ~!」と。

 お湯は、青色を帯びた乳白色をしており、また白い湯ノ花が大量に舞い、肌をこするとちょっとスベスベする肌触りの、何だかすごい温泉なのです。硫黄臭漂う強酸性のお湯は、長く浸かっているとちょっと(肌の敏感部分が)ピリピリしてくるように思いましたのです。

 その夜、千人風呂とはどんなものかと、内湯の大浴場へ。そこは露天風呂よりも更に煙っており、風も吹かないもので、向こう岸の気配すら見えないのです。恐る恐る白濁のお湯の中を歩き、向こう岸へ突進。するとそこは、岩場から大量のお湯が注がれる趣向になっておりまして。昔は女湯との壁は無かったそうですが、壁で半分にされた今でもかなり広いお風呂なんでございます。なるほど、こりゃ千人風呂ですな~。

泉質:含硫黄・含鉄・アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉(硫水型) 低張性酸性高温泉 源泉:須川温泉(滝の湯) 48.0℃ pH2.2

ナトリウム 105, カルシウム 110, アルミニウム 66, 鉄Ⅱ 30, 塩素 340, 硫酸水素 181, 硫酸 852, メタケイ酸 205, 遊離二酸化炭素 792, 遊離硫化水素 21(分析:平成7年)大釜の源泉は6000L/M



※2016年、館内にある内湯にも連結して露天風呂ができておりました。内湯は透明で、露天は白濁。


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©東北な温泉0208 , 16rw , Update:2024/09/17