東北な温泉
温泉突進レポート

旅館二階堂(微温湯温泉)

〒960-2151 福島県福島市桜本字温湯11 TEL.024-591-3173

入浴 500円
入浴、宿泊、湯治
冬季休業
男女別(内湯1)
シャンプー・セッケンあり

標高:約900m

 6月、福島フルーツラインから吾妻山の山中に分け入ること数キロ、舗装された細い坂道が続きに続き、そして途中から砂利道になったり、また舗装になったりしながら「誰も来ないでくれ(対向車)」と祈りつつ進むと、ほとほと嫌になった頃にやっとお出ましになる茅葺屋根の建物「微温湯温泉(ぬるゆおんせん)」に辿り着いたのです。ここは行き止まりの一軒宿。現在に残る、まさしく秘湯中の秘湯でございますね~。

 道中、坂を上り宿の近くまで来ると、浴衣を着たお爺ちゃんがゆったりと散歩をしているところ。実はここに来る直前、車の底を擦ってマフラーに穴が空いてしまいまして。こんな静かな所に、似つかわしくない〝うるさい〟乗り物でやって来たわたくし、恥ずかしいのと、ご迷惑をおかけして申し訳ないのとで、パニックに。
 車のエンジンを切ると、そこはとっても静か。ここにいると古い時代にタイムスリップしたかの感覚に陥り、茅葺屋根の建物の受付で現金を出した瞬間‥、え、通用するんだよね、と少し不安になったりして。

 静かに受付を済ませ、渡り廊下を歩いた先の離れの浴場へ。すると廊下の途中でお婆ちゃんが一人(本格的な道具を用いて)絵を描いているところ。田舎ではあまり見かけないその光景に、更なる異空間へ進んで行くように思えて来ましてね~。

 浴場は木立に囲まれた湯小屋のため少し薄暗く、幾分狭く感じる浴室には、木造りの大きな飴色の湯船がデーンと横たわっておりました。そしてそこには大量のお湯が「シャーッ」と音を立て、見事な白い水泡を放ちながら、大量に掛け流されております。

 お湯は無色透明ですが、鉄の匂いと、かすかに温泉の匂いがあり、肌をこするとキシキシしてすべらない酸性のお湯なのです。うーん、ここまで湯量が豊富だと、とっても気持ちが良いものですね~。ただし、とってもぬるいです。が、初夏にもなろうとするこの季節、入ってしまえばもう大丈夫。して、湯上り後は身も心もさっぱりとし、爽快な気分になりましたのです。いや~、素晴らしい温泉ですね。

(ぬるいせいか)かなり利尿作用があり、湯上り後すぐにトイレに行きたくなってしまいまして。‥あと、奥にポリ風呂があり、そちらは沸かし湯らしく、あったかいお湯なので、冷えた方はそちらで温めるとよろしいですよ。

泉質:酸性・含鉄(Ⅱ,Ⅲ)・アルミニウム-硫酸塩泉 低張性酸性低温泉 源泉:ぬる湯 31.8℃ pH2.9 194L/min 自然湧出

鉄Ⅱ 28, アルミニウム 43, 鉄Ⅲ 34, 硫酸 646, メタケイ酸 158, 遊離二酸化炭素 239(分析:平成8年)


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©東北な温泉0406 , 17rw , Update:2024/09/17