東北を行け
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熊屋

(白鷹の隠れ蕎麦屋)
〒992-0778 山形県西置賜郡白鷹町大字高岡3869 TEL.0238-85-4545
寒ざらしそば 800円(わらびの漬物がいっぱい付き)


 5月、シャマガタの蕎麦屋さんへ。

「リンゴ~の、花びらが~、風~に散ったよな~♪(美空ひばり・リンゴ追分でお願いします)」。みどり燃ゆる五月の山形を行くと、最上川のほとり、のどかな山村の一角に、この「熊屋」さんが目立つでもなく、ひっそりと静かに店を構えておりました。‥なんでも白鷹では各集落に必ず一軒「そば屋」という屋号の家があり、そこには祝の席などで腕を振るう蕎麦打ち名人が、必ずおったそうな。

※「シャマガタ」という言葉は、山形出身の酔った知人が連発していたのを、ふと思い出し使ってしまいました。でも、自分が使うと怒った顔でこっちを見るんですよ。なぜ?
 中に入り、奥の座敷へ。そこでは子供連れの若いおかあさんが一人(全部で二人)、おそばを食べているところ。適当に空いているテーブルに座ると、すぐにお店の旦那さんがやって来まして「寒ざらしにしますか、それとも普通のにしますか」と尋ねるのです。

 顔を上げ、旦那さんの丸顔を見て「ありゃ~、熊さんじゃなかろうか」と一瞬思ってしまい、それらと質問の回答の間を少しさまよった後、頭に残っていた「寒ざらしそば」の方を注文致したのでございます。

 出てきた「寒ざらしそば」は、薄く色付いた鶯色(うぐいすいろ)のそばで、食べてみると、それはやっぱり山形田舎そば。香り豊かで粘土のように硬いそばなのです。そしてこの店の特徴でもある、シイタケと昆布でとったダシつゆが、一風変わった風味を醸し、山形のそばの中でも異彩を放った珍しい味わいでありました。いや、旨いんです、これが。

 もし私が山形蕎麦の本を出すとすれば、この熊屋さんは絶対外せませんね。この汁(つゆ)が本物なんです。

p.s.
 ちなみに、写真の黄色い花は、蕎麦ではなくて菜の花です、たぶん。

メモ)
 後日、テレビで紹介されているのを見たら、メニューが「もりそば、もりそば追加、ビール」だけになっておりました。あと、柿の塩漬けが添えられていましたよ。2017.02
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©東北を行け1105 , 17rw , Update:2024/09/17